きみは宝物

人に向かって話してはいない

アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージがどれほど革新的なことをしたかという話

アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージが、どれほど革新的なことをしたかという話がしたい。

私はいままで生きてきた二十余年、手の届く範囲で出来るだけ多くの作品に触れ、コンテンツに触れ、楽しみを享受してきたつもりだ。もっとこうなればいいのに、もっとこんなものがあればいいのにと思ったことは数知れないが、アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージというソーシャルゲームは、その「こんなものがあればいいのに」の塊なのだ。

私はアイドルマスターシンデレラガールズのファンだ。まだCGが「モバマス」と呼称されていた時代(そしてミリオンライブが「グリマス」と呼ばれていた時期)、2012年にこのゲームと出会った。元々765が好きだった友人に勧められて始めた。

正直、つまらないと思った。ガチャは渋い、ゲーム性はない、UIは見づらい。でも、女の子たちが可愛かったのだ。担当アイドルと出会い、なんとかしてフリートレードでカードを手に入れ、声が付くのを祈った。楽しかった。

しばらくしてから、ラブライブが流行った。私はそもそもあまり肌に合わなかったので乗らなかったが、あのゲーム形式はいいな、と思った。元々音ゲーが大好きだったけど、アイマスの曲は、アニメのOPは例外として、基本的に音ゲーには入らないから。宣伝としてもとても優れていると思った。アニメは見ていないけど、μ's時代の曲は私でも歌える(スクフェスのランクは3桁でした)。

その後、アイカツにハマった。教育テレビのような優しい世界と、美しいCG、可愛い衣装に女児向けとは思えないほどの本気の楽曲、それから音ゲー。世代交代してからは離れてしまったけど、いまでも私の心の支えのような存在です。

 

そして、スターライトステージが発表された。

こんなに嬉しいことがこの世にあってもいいのかと不思議に思った。私の担当アイドルが、歌って、しかも踊る!

まず音ゲーになるときいて、嬉しかった。ずっと音ゲーがしたかったから(先駆者であるラブライブに大変感謝をした)。自分が空想していた採算度外視の妄想が現実になったような感覚がした。その後、どうやら踊るらしいと気付いて、頭をガツンと打たれたような心地がした。

アイドルが踊る。

当たり前の話だ。アイドルは歌って踊るものだし、モバマスでもステージの話は出る。でも、認識していることと、実際に目にすることは、天と地ほどの差がある。本当に、踊るのだ。私の大好きな、夢にまで見た担当アイドルが。

いままで二次元は二次元のままだった。それが、一歩こちらへ踏み出してきてくれた気がした。こんなに嬉しいことがあるのか、オタクとしてこんなに幸せなことが起きてもいいのか、しばらく考えたが、何度確認してもリリースは決定していた。

嬉しかった。

 

リリースしてからしばらくして、アンケートが行われた。そこにまた採算度外視で、あれがほしいこれがほしいと書き連ねた。ソロ曲は1人にしてほしい(既に何曲か実装してて難しいと思うからせめてユニット曲はユニット人数になってほしい)、小物を使ってほしい(スタンドマイクとか!)、場所移動をしてほしい、バラバラの振り付けのダンスをしてほしい、まあ色んなことを書いた。

全部叶った。

正直、無理だろうと思っていた。アップデートされるゲームに慣れていなかったから。コンシューマーは発売すれば終わり、UIはみやすくならないのが当たり前、出たものは出たものとして変えられないのが普通だった。デレステはそうではなかった。正直、アンケートが読まれていること自体が驚きだった。読まれていないと思っていたから。

いまでも、どんどんステージの規模が大きくなっていく。今年の幕開けは野外ステージだった。花火が見られるだなんて思ってもみなかった。

今年はどんな年になるだろう。こんなに見届けるのが楽しみなコンテンツがあることがもう、オタク冥利につきる。

これからも応援させてください。大好きでいることが楽しい作品があって、私は幸せです。